Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
林内の光環境を推定する上で,全天空写真は有効なデバイスの1つである。最近,専用の魚眼レンズを搭載できる安価なデジタルカメラが(株)ニコンより発売された。デジタル全天空写真は,写真の現像と画像のスキャニングに要する時間,費用および労力を省力させる。しかし,デジタル全天空写真による林内光環境の推定方法は,いまだ確立されておらず,実用のレベルには至っていない。本研究の目的は,デジタル全天空写真による林内光環境の推定方法を確立することにある。 昨年度の研究では,専用の魚眼レンズNikon Fish-Eye Converter FC-E8における画角と歪みの補正方法を開発するとともに,光環境の推定において最適な画質と画像サイズを明らかにした。 そこで本年度の研究では,前年度の研究により確立した方法で推定した光環境と光測器により実測した光環境とを比較した。鳥取大学農学部附属蒜山演習林内のスギ,ヒノキ,アカマツ,カラマツおよび落葉性広葉樹林各3林分を対象とした。各林分においてランダムに5つずつ標本点を選定し,全天空写真の撮影と相対照度の測定を行った。撮影した全天空写真から,相対照度の推定値として天空率を計測した。天空率と相対照度との間には強い正の相関が認められたが,天空率の方が有意に高い値を示した。この過大推定には,デジタルカメラの光感度が影響していると考えられた。しかし,過大推定を補正するためには,レンズの絞りを変化させるよりも,得られた天空率と相対照度との回帰式を用いる方が,作業効率の観点から有効であると結論した。
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