Project/Area Number |
14770023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
片野坂 公明 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (50335006)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 温度受容 / 脊髄後根神経節 / 痛み / 炎症 / 冷痛覚過敏 / マスタードオイル / ブラジキニン / TRPV1 / 一次感覚細胞 / 冷刺激 / ヒスタミン / カプサイシン / 侵害受容器 / 脊髄後根神経節細胞 |
Research Abstract |
1,培養一次感覚細胞の冷応答と関連する受容体の検討、および病態時における冷応答の変化:蛍光カルシウムイメージング法により、ラットの培養脊髄後根神経節(DRG)細胞の冷感受性と温度受容体アゴニストに対する感受性を調べた。冷感受性細胞はDRG細胞の約80%を占め,約60%の細胞が既知の冷受容体アゴニストであるメンソールおよびマスタードオイルのどちらにも感受性がなく、これらの受容体を介さない別の冷受容機構の存在が示唆された。 また、慢性炎症時における冷痛覚過敏のメカニズムを調べる目的で、持続性の関節炎を生じた関節炎モデルラットを作成してそのDRG細胞の冷感受性を調べ、正常ラットのDRG細胞と比較解析した。関節炎ラットにおいては、冷感受性細胞の割合は正常時と変わらなかったものの、冷閾値の低下が観察され、より高温側で応答する傾向が観察された。また、冷刺激受容体TRPA1のアゴニストであるマスタードオイルに感受性を持つ細胞の割合が顕著に増加しており、この細胞群の冷閾値も低下していた。マスタードオイル感受性細胞はその大部分が小型でカプサイシン感受性を持っており、痛み受容に関与するC-侵害受容器の特徴を有していた。以上の結果から、持続性の関節炎では一次感覚神経細胞の冷感受性が増大しており、その中でもC-侵害受容器と考えられるマスタードオイル感受性細胞の冷閾値の低下が、痛覚過敏に寄与している可能性が考えられた。 2,ブラジキニンによる疼痛への侵害的熱受容体TRPVIの関与:炎症時に生じるブラジキニンによって熱受容体TRPV1の温度閾値が低下し自発痛の原因となるという仮説をTRPV1欠損マウスを用いて検証した。このマウスではブラジキニン投与による自発痛行動が部分的にしか低下せず、さらに単離神経線維や培養DRG細胞のブラジキニンへの応答は全く正常であった。この結果から,TRPV1はブラジキニンによる自発的な疼痛に部分的に関与していることが明らかとなった。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)