Bach2ノックアウトマウスを用いたB細胞分化調節機構の解明
Project/Area Number |
14770053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
武藤 哲彦 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (80343292)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | Bach2 / 転写因子 / クラススイッチ / B細胞 / AP-1 / 酸化ストレス / レトロウィルス |
Research Abstract |
転写抑制因子Bach2は、癌遺伝子AP-1関連遺伝子であり、血液細胞ではB細胞に限局した発現を示す。B細胞分化・成熟過程におけるBach2の役割を理解するために、bach2遺伝子欠損マウス(Bach2ノックアウトマウス)を作出し、解析をおこなった。Bach2ノックアウトマウスは正常に出生する。そのマウス成体での血液細胞分化を解析した結果、赤血球系、マクロファージ系、顆粒球系、T細胞系の分化は正常なのに対して、B細胞分化に障害があることを見いだした。同マウスのB細胞分化は、脾臓のナイーブB細胞から成熟B細胞への分化が障害されていた。また、B細胞の主たる役割は抗体の産生であり、Bach2ノックアウトマウスにおける障害の有無を検討した。血清中の抗体価をELISA法で検討した結果、IgMクラスの抗体は野生型マウスと比較して遜色なく、むしろ多かった。これに対して、アイソタイプクラススイッチの結果作られるIgG, IgAクラスの抗体価は著明に減少していた。また、抗原に対して抗体の親和性を上昇させる免疫応答として、抗体遺伝子へ体細胞突然変異導入(ソマティックハイパーミューテーション)が知られている。抗体重鎖遺伝子への体細胞突然変異導入を検討した結果、Bach2ノックアウトマウスB細胞で変異導入頻度が著明に低下していた。これらの結果からBach2はB細胞の分化のみならず活性化調節において、も重要な役割を担っているととが示された。この研究結果は、現在論文投稿中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)