混合性肝癌の組織発生および臨床病理学的特性についての研究
Project/Area Number |
14770078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
若狹 朋子 (若狭 朋子) 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70281269)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 混合型肝癌 / クロナリティー / 肝細胞癌 / 胆管細胞癌 / Ki-67 / HUMARA / Fas |
Research Abstract |
混合型肝癌の外科切除例はその後増加し合計21例となった。症例ごとにDNAを抽出するに適した部分(炎症細胞浸潤が少なく、間質との境界が容易に判別できる部分)を決定しDNAを抽出した。抽出したDNAをアンドロゲンレセプター遺伝子に対するprimarでPCRを用いて増幅した。現在増幅させたDNAを解析し混合型肝癌の肝細胞癌の成分と胆管細胞癌の成分、各々のクロナリティーを解析中である。また腫瘍の由来を解析するクロナリティー解析とは別に腫瘍の生物学的悪性度を決定する増殖能の検討も行うため、混合型肝癌の各々の成分についてKi-67 labeling indexを検討した。その結果、Ki-67 labeling indexはいずれの症例においても胆管細胞癌の部分は肝細胞癌の部分より高いことが判明した。さらにKi-67 labeling indexの分布と肉眼形を比較したところ肝細胞癌の部分のKi-67 labeling indexは症例によって差は少なかったが胆管細胞癌については、肝細胞癌を取り囲むように存在するものでは比較的底値で、胆管細胞癌の成分が大きく境界が明瞭なものでは高値を示す傾向があった。腫瘍をアポトーシスに誘導するFas抗原についても免疫染色法を用いて個々の症例おける発現形式を検討した。肝細胞癌の部分では全例でFas抗原は発現していたが、胆管細胞癌の成分の部分ではFas抗原は発現していなかった。同一の腫瘍の移行部においては肝細胞癌の部分が陽性であっても、形態学的に腺腔構造を形成し胆管細胞癌に変化すると陰性化していた。このことから肝細胞癌はアポトーシスが起こる可能性が残っているか胆管細胞癌は悪性度がさらに高くなっていることが推測される。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)