Project/Area Number |
14770222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine (2003-2004) Kitasato Institute (2002) |
Principal Investigator |
黒川 真奈絵 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (90301598)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 強皮症 / T細胞 / T細胞受容体 / 末梢血 / 皮膚 / RT-PCR / サザンブロット / SSCP |
Research Abstract |
タイ、コンケーン地区在住の病初期のSSc患者2人(SSc6,7)より、同意のもと末梢血10ml及び診断時の皮膚生検検体の1部を入手した。末梢血リンパ球および皮膚組織より、全22種類のTCR VβファミリーごとにRT-PCRにてTCRβ鎖遺伝子を増幅し、得られたPCR産物をTCRCβ領域に特異的なプローブを用いてサザンブロッティング法にて検出した。2例とも、TCRβ鎖遺伝子転写物は末梢血からは検出されたが皮膚からは検出されず、末梢血では1部のVβファミリーのみが使用されていた。サザンブロッティングで得られたバンドの濃さを定量、数値化しVβ1-20全ての合計を100%とした場合の各Vβの使用比率(%)を算出した。昨年まで解析した5人の結果を含む全7人の患者末梢血にて、共通に高頻度に使用されているTCR Vβファミリーは認めなかった。末梢血におけるVβの使用比率の偏りを、SSc6,7の結果も含め臨床データから比較したところ、やはり罹病期間、特に主病変部である皮膚の罹病期間の短い患者において、Vβの使用比率が大きく偏ることが分かった。SSc6,7の末梢血から得られたPCR産物を一本鎖高次構造多型(SSCP)により分離し、T細胞のクローナルな増殖の有無を検討したところ、両2例の末梢血ともT細胞がクローナルに増殖していた。昨年まで検討したSSc3-5と同様、SSCP法で太いバンドが検出されるほどTCRVβ使用比率は偏っており、T細胞のクローナルな増殖によりVβ使用比率が偏ることが示された。SSc6,7のTCRβ鎖CDR3領域を増幅したPCR産物の塩基配列を調べアミノ酸配列に翻訳したところ、検討したどのVβにおいても同一の配列が複数個検出され、T細胞がクローナルに増殖していることが確認された。全7例にて異なる患者から同一あるいは相同性の高いTCRβCDR3の配列は検出されなかった。以上より、SSc患者の末梢血T細胞は、主病変部である皮膚の罹病期間と逆相関してクローナルな増殖を示すことが分かった。この病初期の増殖T細胞クロノタイプが認識する抗原を解析することにより、SScの病因が解明できる可能性が示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)