Project/Area Number |
14770265
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Research Institute for Production Development |
Principal Investigator |
米田 俊貴 生産開発科学研, 研究員 (60291902)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / 転移 / Kiss-1 / hOT7T175 |
Research Abstract |
28例の肝細胞癌症例でKiss-1およびそのリガンドであるhOT7T175のmRNA発現を定量的PCRで評価した。Kiss-1の発現は全症例の癌部標本・非癌部標本で認められた。Taqman PCRによる定量では癌部0.11-512.0(22.49±18.16、中央値2.34)、非癌部0.40-78.5(6.31±2.92、中央値1.57)と癌部において高値である傾向があったが、統計的に有意差はなく、癌部-非癌部での比をとっても0.38-337.0とばらつきが大きく、癌部非癌部の発現の差に一定の傾向は見出しえなかった。Kiss-1mRNA発現と各症例の臨床パラメータを比較したところ、腫瘍の分化度、肝内転移の有無、腫瘍最大径とKiss-1mRNA発現量との間にはいずれも有意な差は認められなかった。同様にhOT7T175についても癌部非癌部での発現量を検討した。癌部で発現を示した症例は10例、非癌部で発現を示した症例は8例であった。発現を示した症例中では、癌部0.006-24.5(2.71±2.43)、非癌部0.01-6.70(0.95±0.82)であり、両者ともに発現を認めた4例においても、癌部非癌部での発現の差に一定の傾向は見られなかった。また、hOT7T175発現の有無とKiss-1mRNA発現量との間にも有意な相関は見られなかった。我々の仮説によれば、hOT7T175が癌部において発現している症例では、Kiss-1発現亢進に伴って腫瘍進展(この場合肝内転移)が阻止されることを予想していたが、hOT7T175発現例に限っても肝内転移の有無とKiss-1発現との間に有意差は認められなかった。 今回肝細胞癌症例においてもhOT7T175発現は認められることを定量的PCRで証明し、同一検体においてKiss-1mRNA発現を比較した。これまで測定した範囲においては、hOT7T175、Kiss-1ともに腫瘍の進展との関与は明らかでなかった。今後症例数の増加と、手術後の経過との比較を行うとともに、DNAレベルでの異常についても検索予定である。なお、本研究に関する発表は未実施である。
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