Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
ダニアレルギーのあるアトピー性皮膚炎の患者を対象とし、病変部の皮膚を6検体採取した。まだ陰性コントロールとして健常人の皮膚を同じく6検体採取した。免疫組織化学染色を用いて分析したところ、EG2、CD3、RANTES、Eotaxin、CCR3、CCR4、CCR5の陽性細胞数はいずれもアトピー性皮膚炎患者の病変部の皮膚において健常人の皮膚に比して増加し、統計学的に有意差を認めた。またアトピー性皮膚炎患者の病変部と非病変部にダニ抗原パッチテストを行い、24時間後、48時間後の皮膚を継時的に各々6検体ずつ採取し同じく免疫組織化学染色を用いて分析したところ、EG2、CD3、RANTES、Eotaxin、CCR3、CCR4、CCR5の陽性細胞数はいずれもダニ抗原パッチテストをおこなったアトピー性皮膚炎患者の病変部と非病変部皮膚において、ダニ抗原パッチテストをおこなわないアトピー性皮膚炎患者の病変部の皮膚、あるいは健常人の皮膚に比して増加しすべての比較において統計学的に有意差を認めた。現在二重染色法を用いて、各ケモカイン、ケモカインレセプターの発現の局在について検討している。アトピー性皮膚炎の病態形成、増悪機序として、特に好酸球、T細胞の皮膚局所への浸潤とこれら各ケモカイン、ケモカインレセプターの関連について検討するため、RANTES-EG2、RANTES-CD3、Eotaxin-EG2、Eotaxin-CD3、CCR3-EG2、CCR3-CD3、CCR4-EG2、CCR4-CD3、CCR5-EG2、CCR5-CD3と二重染色を行っている。