Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
正常肺照射容積低減の上で有利と考えられる吸気時同期肺定位照射の確立を目的として、体幹部プレート、吸引式バックロック、体幹部固定用シェルおよびアームホールドを用いた一体型体幹部定位照射用固定システムを作成。Body Castによる体幹部固定時の呼吸性移動と吸気位相の安定性を評価した。「対象と方法」九州大学病院にてBody Castを用いて体幹部定位照射を行った11症例(肺腫瘍10例、肝腫瘍1例)。治療計画時にX線シミュレーターおよびRPM-Respiratory Gaiting System(Varian社)を用い、シェル装着前・後の呼吸波形およびX線シネ画像を5周期収集し、横隔膜の呼吸性の動きを、最大振幅値、平均振幅値、標準偏差について解析した。「結果」最大振幅値が、装着前:15.2+-5.4mm(5〜22.5mm)、装着後:10.0+-4.7mm(2.5〜17.5mm)とシェル装着後に平均5mm程度の減少が見られた(p=0.03)。平均振幅値は、装着前:12.6+-5.5mm(5〜19.5mm)、装着後:9.4+-4.7mm(2.5〜17.5mm)と有意差なかったが(p=0.12)、標準偏差(絶対値)は装着前:2.2+-1.1mm(0〜3.8mm)、装着後:0.6+-0.7mm(0〜2.1mm)と装着後で有意な減少が見られた(p=0.0008)。「結論」Body Castを用いた体幹部定位固定法は安定した吸気位相が得られ、吸気呼吸同期照射を行う上で有用と考えられた。Body castにより患者の胸郭および腹部の動きが一定レベルで制限されることによるものと考えられた。
All 2005 2004 Other
All Journal Article (2 results) Publications (1 results)
臨床と研究 82(2)
Pages: 66-72
INNERVISION 19(7)
Pages: 15-16