臓器損傷に対する緊急塞栓術時のモニタリング法の開発
Project/Area Number |
14770466
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
栗原 宏明 横浜市立大学, 医学部附属病院, 助手 (20264674)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 救命救急 / 血管塞栓術 / モニタリング / 動脈圧 |
Research Abstract |
外傷等による臓器損傷等の止血目的に行われる緊急血管塞栓術は早期失血死を防ぐ意味では効果的であるが、臓器機能障害などの合併症を起こしうる。塞栓術施行時に適正な塞栓量をモニタリングすることが出来れば、過剰な塞栓による合併症を防ぐことが出来る。 今回の研究は、塞栓術中に測定できる、1,救命効果を得るに必要な塞栓量の指標となるモニタリング法と、2,過剰な塞栓による合併症発生の指標となるモニタリング法の開発を目的に行った。 検討結果として、1,救命効果を得るに必要な塞栓量の指標には、大腿動脈における収縮期動脈圧が予後との間に高い相関を示し、塞栓術後の収縮期動脈圧が100mmHg以上の症例の85%が生存し、100mmHg未満の70%が死亡した。2,合併症発生の指標としては、塞栓術後収縮期動脈圧を100mmHgになるまで塞栓した場合、腎動脈、脾動脈への塞栓術では全例とも塞栓した動脈の灌流領域に梗塞が出現した。内腸骨動脈への塞栓術では2%の症例に大臀筋壊死が見られた。doppler guidewireを用いた局所動脈血流速測定と大殿筋壊死の発生について調べたが、症例少なく、統計学的に因果関係を示し得なかった。 以上の結果から、大腿動脈の動脈圧モニタリングは救命効果を得るに必要な塞栓量の指標となりうる可能性が示された。合併症発生の指標としては、腎動脈や脾動脈への塞栓では梗塞はほぼ不可避である可能性が示された。局所動脈血流速測定が合併症発生の指標となり得るかは今後の課題として残された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)