絨毛細胞において妊娠の成立維持に関わる遺伝子群の同定
Project/Area Number |
14770573
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Embryonic/Neonatal medicine
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福嶋 恒太郎 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (40304779)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | サイトカイン / 絨毛細胞 / 血管内皮 / アポトーシス / 細胞分化 |
Research Abstract |
本研究では絨毛細胞の分化にかかわる液性因子を決定すること、これが絨毛細胞にもたらす遺伝子群の発現変化とその生物学的意義を明らかにすることを目的とした。平成14年度は、TNFαが絨毛由来細胞株の増殖を抑制やアポトーシスを誘導するのみならず、絨毛細胞の浸潤に関る分化マーカーであるインテグリンαサブユニット発現を転換し、βサブユニットを活性化すること、このシグナルは上記のアポトーシスの制御に関わっていることを報告した(Fukushima et al.,Biology of Reproduction,2005)。細胞外マトリクスと液性因子の相互作用が、絨毛細胞の分化を調節していることが明らかになり、液性因子としてTNFαが重要であることがわかった。 さらに、サイトカインと細胞外マトリックスが絨毛細胞に及ぼす生物学的作用について検討を加えたところ、細胞外マトリックスのうち、マトリゲルには絨毛細胞に、血管内皮細胞の特徴とされる、Tube-like formationを誘導する作用があることがわかった。 そこで、平成15年度は血管内皮細胞への分化についてこれに関わる因子の抽出を目的として、ヒトEVT不死化細胞株TCL1において液性因子による血管内皮特異的integrin分子発現の変化とその生物学的意義について検討結果、1)TNFα、VEGFは血管内皮特異的なintegrinαVβ3,5の発現を誘導すること、2)これらのサブユニットからのシグナルも微小血管形成および細胞死の制御に関わること、が明らかとなった(投稿準備中)。 本研究により細胞外マトリクスと液性因子の相互作用が、絨毛細胞の分化を調節していることが明らかになり、液性因子としてTNFαが重要であること、さらに、TNFα,VEGFとintegrinによるシグナルが胎盤形成におけるEVTの浸潤のみならず血管内皮への分化制御にも関わると考えられた
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)