膵β細胞腫の増殖における核内蛋白meninの機能解析
Project/Area Number |
14770584
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
松原 修司 香川大学, 医学部附属病院, 助手 (40335865)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | menin / 膵β細胞種 / 多発性内分泌腺腫 / 内分泌腫瘍 / 腫瘍抑制遺伝子 |
Research Abstract |
膵β細胞腫での多発性内分泌腺腫の原因遺伝子men1 geneの産物である、核内蛋白meninの機能解析を解明する為に、膵β細胞腫のモデルとして、ラット膵β細胞腫、INS-1細胞を用い,men1 geneおよびmeninの発現、及びその機能を検討した。 RT-PCR法にてmenin mRNAの,Western blot法にてmeninの発現を検討した結果,INS-1細胞にては,特異的なmeninの発現を確認した。また、既報のラットmenin cDNAをもとにラットゲノムデータベースより同定したイントロンに特異的にプライマーを設定し,INS-1細胞のgenomic DNAを用い,men1 geneの変異を検討。その結果,既報の塩基配列と完全一致が確認され、INS1細胞では野生型meninが発現していることが確認された。 この結果をふまえ、INS-1細胞でのmeninの細胞増殖能への影響を検討する為に,野生型または変異型menin発現プラスミを安定発現するINS-1細胞株の樹立し、増殖能への影響を3H-チミジンの取り込み試験およびMTT法検討。その結果、野生型menin発現INS1細胞株にて変異型に比べ、優位に増殖能が抑制されていた。更に、増殖能抑制の機序解析の為に、アポトーシスをカスパーゼ活性を両細胞株間で比較検討した結果、変異型細胞株で優位にアポトーシスが抑制されていた。続いて、アポトーシスの抑制作用をもつBcl-2の発現を両細胞株間で検討した結果、野生型細胞株に比べ、Bcl-2の発現が変異型細胞株で低下が認められた。 以上から、膵β細胞腫においてmeninは、アポトーシスを介した膵β細胞腫の発生に関与していることを初めて明らかにしたものであり、将来、膵β細胞腫におていmeninをもちいた遺伝子治療が有用である可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)