ニューロメジンUの内分泌代謝並びに睡眠・覚醒における役割の解明
Project/Area Number |
14770592
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Kurume University (2003) Beppu University (2002) |
Principal Investigator |
花田 礼子 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (00343707)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 神経ペプチド / エネルギー代謝 / サーカディアンリズム / 視床下部 / 摂食行動 / ニューロメジンU / 摂食調節 / 日内リズム / 内分泌・代謝 |
Research Abstract |
申請者らはこれまでリガンド不明なオーファン受容体の内因性リガンド探索を続けてきた。その課程でこれまで不明であったニューロメジンUの受容体の同定に成功した。ニューロメジン受容体の同定により、ニューロメジンUの生理機能の解明が進み、申請者らはこれまでにニューロメジンUが摂食行動並びにエネルギー代謝機構やストレス反惹起に重要な役割を果たしていることを報告してきた。 本研究を通じて、申請者らは作製したニューロメジンU欠損マウスが肥満を呈し、遅発性の糖尿病中高脂血症を引き起こすことを解明した。その原因としてはニューロメジンU欠損マウスの摂食量の増加に加え、行動量の低下、並びに基礎代謝の低下が関与することを明らかにした.また、ニューロメジンU欠損マウスでは脳内摂食関連ペプチドのうち摂食抑制効果を持つ、POMCやCRFの減少が見られ、これらの発現低下が肥満の原因であることが判明した。多くの摂食・エネルギー代謝関連物質は脂肪より分泌されるレプチンの調節下にあると報告されているが今回、我々はニューロメジンUがレプチン調節系とは独立してエネルギー代謝機構に働くことも発見した(投稿中)。 更に申請者らはニューロメジンU並びにニューロメジンU受容体が生体内リズムを司る視交叉上核に存在することより、ニーロメジンUの睡眠・覚醒調節機能への関与について解析した。正常ラットでは視交叉上核の内因性ニューロメジンU自体も分泌リズムを持って機能し、さらに、ニューロメジンUを脳室内投与すると生体内リズムの変化が起きることも判明した(業績1)。以上かちニューロメジンUは内因性の生体内リズム振動体であることが示唆された。また、ニューロメジンU欠損マウスは著しいリズム障害を呈することも明らかとなった。 このようにニューロメジンUは摂食・エネルギー代謝機構や睡眠・覚醒調節機構に重要な神経ペプチドであることが判明した。摂食行動と生体内リズム調節機構は密接に関連しているもののその詳しい機序についてはまだ不明な点が多い。さらなる研究によるこれらの機構の解明を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)