Project/Area Number |
14770729
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
長田 龍介 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (40293310)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 線維性癒着 / 拘縮 / 肝細胞成長因子 / 腱癒着 / ヒアルロン酸 / 腱修復 |
Research Abstract |
家兎の趾屈筋腱を用いて腱縫合後の経時的組織学的変化および周囲組織との癒着に関するコントロール実験ではヒアルロン酸膜が予想されたほど癒着防止効果を有さなかった結果となった。次いで早期運動によって癒着拘縮を防ぐ一助とすべく細胞外基質合成に促進的に働く成長因子を腱細胞に発現させることで癒合を促進する試みのためにし、BMP12の応用を念頭においた実験を予定した。しかしコントロール実験の段階で腱の縫合、修復後の腱癒合状況に力学的ばらつきが大きかったことに加え、BMP12について入手困難であったため、再び線維性癒着の軽減による瘢痕拘縮の治療を目的とした実験に方針を転換した。そこで各種臓器の線維症治療に効果が期待されているhepatocyte growth factor (HGF)に着目した。本因子は致死的な肺線維症や肝硬変に対して実験レベルでは臓器固有細胞の再生を促し、機能を回復させるとして臨床応用されつつある。腱周囲および関節包の病的線維症とも言える癒着拘縮に対しても応用可能か否かを実験した。マウスの膝、足関節をギブス固定することにより拘縮モデルを作成し、これに対して肺や肝臓の実験で投与されたと同様の大量HGFを腹腔内投与してその効果を見たところ、関節可動域の改善に関しては効果的であった。現在免疫組織染色で線維性癒着に関わるmyofibroblastやTGF-β1の現象効果を判定しているところである。なおHGFの遺伝子を筋肉内に発現させて肝硬変治療を試みる動物実験の報告がすでにあり、免疫染色の結果によってはHGF遺伝子導入による拘縮の治療について実験を行う予定である。これまで腱癒着や関節拘縮に対しての治療は理学療法、手術的拘縮解離以外に方法がなかったため、成長因子を用いた治療の可能性が開ければその意義は大きいと考える。
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