Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
1.下咽頭癌102例に対する臨床的研究:多変量解析の結果、その予後因子はT分類と頸部リンパ節転移の個数、外科的マージンの有無であることを明らかにした。また、死因は遠隔転移によるものが最多であり、その予後の改善には進行T(3-4)症例や頸部リンパ節転移の個数の1ヶ以上のものに対しては術後の化学療法が勧められることを提唱した。上記をふまえさらに初診時の生検標本によりリンパ節転移や遠隔転移の来しやすさを示す因子を免疫組織学的手法により検討した。2.術前未治療下咽頭癌40例に対する免疫組織学的研究:リンパ管新生を促すと考えられるサイトカインであるVRGF-Cに対する抗体を用いてLSAB法により免疫組織染色を施行した。その結果、VBGF-C抗体による染色結果(陽性細胞数30%以上)と病理学的頸部リンパ節転移の個数とは明らかな相関があり(カイ2乗検定にてp=0.001)、生検標本に対するVEGF-C抗体による染色は術前にリンパ節転移の程度を判断する良い指標になると思われた。またVEGF-C抗体陽性例・陰性例の5年生存率は症例数の少なさからか統計学的な有意差は出ないものの陽性例43%、陰性例67%と、陽性例において予後不良である可能性が示唆された。現在追加して血管新生因子であるVEGF-Aに対する染色、血管新生の程度を判断するMDSを示すCD34に対する染色を施行中である。
All 2003 Other
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頭頸部腫瘍 29(1)
Pages: 14-22
10012171898