Research Project
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
上強膜静脈焼灼により、ラット片眼慢性高眼圧モデルを作製した。対眼には結膜切開のみのsham-operationを行った。眼圧をウレタン麻酔下で測定後、網膜を摘出し、クライオ切片ないし伸展標本作成後、リン酸化Aktによる免疫染色、terminal dUTP nick end labeling (TUNEL)染色、全およびリン酸化Akt抗体、リン酸化インスリン/IGF-1受容体抗体、およびインスリンβ受容体抗体を用いてWestern blottingを行った。組織摘出時期は、上強膜静脈焼灼後3日、2週、1ヶ月、3ヶ月の時点である。結果、眼圧は、3日後にピークとなった後、経時的に減少していたが、3ヶ月まで対眼に比べ有意に上昇していた。眼圧上昇に対応して、TUNEL染色陽性細胞数は上昇し、眼圧依存性のアポトーシスによるRGCの減少が見られた。クライオ切片ならびに伸展標本による免疫染色では、RGCが特異的にリン酸化Aktを発現しており、リン酸化Akt陽性RGCは3日後がピークで、一ヶ月後までみられた。Western blottingにより、リン酸化Aktの発現上昇に呼応して、インスリン/IGF-1受容体のリン酸化が上昇していた。慢性高眼圧ストレスによりRGCがアポトーシスを生じるが、それを代償するインスリン/IGF-1からAkt経路が、RGCにおいて賦活化されている可能性が示唆された。また、ストレプトゾトシン誘発糖尿病ラットに同様の高眼圧ストレスを負荷した場合、各々単独のストレス負荷よりRGCアポトーシス数が増加することから、糖尿病は緑内障性視神経障害の危険因子である総説を作製した。さらに、ウノプロストンがこれら網膜神経細胞のアポトーシスを抑制するかどうかを検討するため、活性化代謝物M1とM2を網膜前駆細胞R28細胞に投与し、血清除去により誘導されるアポトーシスに対する保護効果を検討した。その結果、M1のみがPI3K, PKG経路を活性化することで、アポトーシスを抑制することが判明した。
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All Journal Article (4 results) Publications (6 results)
Ophthalmologica. 219・1
Pages: 1-10
Brain Res 1022・1-2
Pages: 195-204
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Pages: 2278-2283
Curr Eye Res In Press(未定)