数理形態学を応用した骨粗鬆症患者における骨形態画像診断
Project/Area Number |
14771048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
中村 貢治 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (50298238)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 骨粗鬆症 / Computed Radiography / モルフォロジカルフィルター / ビタミンK2 / Mathematical Morphology / Star Volume Analysis / Bone morphometry |
Research Abstract |
骨粗鬆症患者の大腿骨および腰椎の骨梁構造に対するビタミンK2の治療効果とBMDとの関係について検討した。大腿骨Young Adult Mean(YAMの値が80%以下)を基準に骨粗鬆症と診断された51症例(他の骨粗鬆症治療薬の経験はない)の患者を対象にビタミンK2製剤(メナテトレン,エーザイCo.,Ltd),を一年間経日投与(45mg/day)した。この患者の中から初診時に比較して1年後の大腿骨あるいは腰椎のBMDの変動率が10%以上の患者26名を選択した。選択された26名の患者はBMDの増減を基準に大腿骨と腰椎ごとに4群(1.大腿骨増加群n=6および2.減少群n=9、3.腰椎増加群n=5および4.減少群n=6)に分類した。男女比と平均年齢は、大腿骨増加群0:6、65.5歳、大腿骨減少群1:8、67.9歳、腰椎増加群2:3、67.8歳、そして腰椎減少群1:5、66.0歳であった。大腿骨および腰椎のCRデジタル情報に対してモルフォロジー処理を行い、骨梁構造を骨格2値画像として抽出した。解析は、骨格の数、周囲長、間隙、複雑性および骨格の連結性(Star volume解析、Node strut解析)について行い、各パラメーターについて治療前後の変動率を求め10%以下の有意差(Pく0.1〜0.05)を示したパラメーターを基準にビタミンK2の治療効果とBMDとの関係について検討した。 その結果、ビタミンK2投与後のBMDは術前に比べ有意(P<0.1〜0.01)に増加あるいは減少した。大腿骨では骨格周囲長、骨格数、骨格の連続性を示すパラメーターにおいて有意差(P<0.1〜0.05)を認めた。そしてそれらはBMD増加群、減少群ともに骨梁構造の改善あるいは維持を示した。一方、腰椎でも大腿骨とほとんど同じパラメーターにおいて有意差(Pく0.1〜0.05)を認めた。しかしながらBMDの増加群、減少群ともに骨梁構造は劣化を示した。そして、BMD増加群よりも減少群の方がより著明な劣化を示した。 以上の結果より、ビタミンK2は腰椎よりも大腿骨の内部構造改善に寄与し、その効果はBMDの変動とは相関しない事を示唆した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)