Project/Area Number |
14771055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
二宮 雅美 徳島大学, 歯学部, 助手 (10291494)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 歯乳頭細胞 / 歯髄細胞 / 分化 / Cbfa1 / BMP |
Research Abstract |
歯の再生医療をめざすには、歯の発生過程で起こっている現象を詳細にとらえる必要がある。とくに歯髄は、硬組織形成誘導能を有した未分化間葉系細胞の集団であり、その特性を理解し応用することが新たな再生材料の開発につながると思われる。現在まで歯髄細胞やその前駆細胞である歯乳頭細胞の特性に関しての情報は少なく、歯乳頭細胞から歯髄細胞、さらに象牙芽細胞へと分化する過程での制御因子についても十分に解明されていない。一方、骨芽細胞の分化に必須の遺伝子であるCbfa1(core bindingfactor α 1)が、初期の歯乳頭において過剰に発現しているのが組織学的に確認されている。 今回報告者は、矯正学的な理由により抜歯した鐘状期後期の智歯からヒト正常歯乳頭細胞を分離培養し、RT-PCR法によりCbfa1mRNAの発現を調べた。その結果、培養初期からCbfa1mRNAの発現が確認された。さらに、株化歯髄細胞(RPC-C2A)を用いてRT-PCR法およびノーザンブロット法にてCbfa1mRNAD発現を調べた。その結果、RT-PCR法により Cbfa1mRNAの発現が確認されたが、歯乳頭細胞よりその発現量は微量であった。ノーザンブロット法により株化歯髄細胞(RPC-C2A)のオステオポンチンmRNA発現のピークとなる培養10日目にBMP-4(100ng/ml)を24時間作用させたところ、Cbfa1mRNAの発現が有意に上昇した。 以上の結果から、歯乳頭細胞から歯髄細胞の分化過程においてCbfa1による転写活性調節が関与していることが示唆された。歯髄細胞のCbfa1発現がBMP-4によって増加することから、歯髄細胞が石灰化能あるいは硬組織形成能を有する過程においてBMP-4が関与している可能性が示唆された。
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