Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
現在,ナソヘキサグラフに付属する解析ソフトを使用して下顎運動の分析を行っている.分析対象として予定していた運動パラメータを変更し,咀嚼開始から最初の50サイクルについて,左右側の咀嚼使用率,各サイクルの咬合相/開口相/閉口相時間,各サイクルで咀嚼終末位に至る切歯のアプローチ角等(いずれも10サイクルごとの平均値)を分析パラメータとした.被験者は下顎にKennedy II級の欠損を,上顎には天然歯またはそれに準じた(ブリッジ以外には欠損がないなど)歯列を有する患者である.なお,全身的な運動障害はない.実験用義歯については金属床義歯に限定せず,レジン床義歯による治療用義歯装着者も含めている.これらの被験者の欠損側と非欠損側についての咀嚼運動路の違い,ならびに部分床義歯による補綴処置前後での変化を調べている.現在のところ5名のデータ採得を終えた. 現在までの知見としては以下の項目があげられる. 1)すべての被験食品について,術前よりも術後の方が咀嚼サイクルの垂直的・水平的な幅が小さかった. 2)非欠損側での岨噂において,術前よりも術後の方が咀嚼周期が短かった. 3)術後の咀嚼周期の減少は,閉口相または開口相のいずれかの減少によるもので,咬合相時間には術前との差を認めなかった. 以上より,顎堤欠損部分の形態的回復は咀嚼サイクルの改善に有用と考えられる. 標本数が少ないため,今後被験者をさらに増やし分析する予定である.
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