突然変異誘発による口唇口蓋裂モデルマウスの作製と遺伝子解析
Project/Area Number |
14771133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山田 朋弘 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60335619)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ENU / 突然変異 / 口唇口蓋裂 / マウス / Ethylnitrosourea(ENU) / 点突然変異 / 遺伝子 / PCR-SSCP / 多因子閾説 / 多遺伝子疾患 / オーダーメード医療 |
Research Abstract |
本研究では口唇口蓋裂(CL/P)関連遺伝子の突然変異による遺伝的因子の解明を目的としたモデルマウスの作製を行った。自然発生突然変異の多くは点突然変異であり、遺伝子異常の多くは父親由来、すなわち精子ゲノムの変異に由来する。ENUは強力な化学変異原で、塩基置換による点突然変異を誘発することで知られていることから、雄マウスにENUを投与することで精原細胞のゲノム上に点突然変異をランダムに発生させ、3世代にわたり表現型のスクリーニングを行い、CL/Pの発生率を検討した。 10週令のICR系、A/J系雄マウスにENU250mg/kgを腹腔内投与し、それぞれの同系雌マウスと交配を行った。第一世代(G0)で観察できる表現型は優性変異、G1とG2を戻し交配させてできた第三世代(G3)で観察できる表現型は劣性変異と考えられる。 その結果、ICR系ではG1およびG3世代で口蓋裂(CPO)発生率が増加した。また、G3世代の方が有意に発生率が高かった。口唇裂(CL)および唇顎口蓋裂(CLP)は認められなかった。A/J系では、G1およびG3とも同程度にCL/P発生率が増加していたが、G3ではCPOの割合が増加していた。 ENUはランダムに変異を誘発することから、CPOの方がより多くの遺伝子が関与していることが示唆された。また、系により発生率や裂型の差が認められたことは多因子疾患であるCL/Pの特徴を反映しており、疾患モデルとして有用であると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)