歯髄への痛み刺激による副腎カテコールアミン・サイトカイン分泌と副腎臓器血流の関連
Project/Area Number |
14771153
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
河合 拓郎 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (80337039)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 三叉神経 / 痛み / 副腎 / 血流 / カテコールアミン / サイトカイン / 歯科治療 / 偶発症 / 自律神経 / 侵害刺激 |
Research Abstract |
本研究は、歯髄(三叉神経)への痛み刺激による副腎随質-自律神経系の影響を観察した。三叉神経痛み刺激による副腎の影響を内分泌、組織血流、免疫系の3方面から検証した。 全ての神経生理学的実験に雄性ラットを用いて行った。麻酔薬のハロセンと筋弛緩薬を用いて,麻酔導入・維持および不動化を行った。開腹し,副腎静脈から採血を行った。三叉神経痛み刺激は,上顎歯髄へ電気刺激(50Hz,500μsec,5.0mA)とした。エピネフリンは、高速液体クロマトグラフフィーで測定し、サイトカイン(インターロイキン1β・インターロイキン6)はELISAキットで測定した。副腎臓器血流は、昨年度購入したレーザー血流計で、刺激前から、刺激直後まで経時的に測定した。同時に3種類測定できないため、測定方法毎に分けて行った。エピネプリン測定ラット、サイトカイン測定ラット、血流測定ラットに分け、さらに各々を刺激群、無刺激群と比較して検討し、以下の結果を得た 1 副腎静脈エピネプリン分泌速度 上顎歯髄刺激後、エピネプリン分泌速度は、刺激直後から上昇を認め、刺激終了5分後から刺激10分後まで有意に上昇した。 2 副腎インターロイキン1β インターロイキン1βは、無刺激群と比較して有意に上昇した。 3 副腎インターロイキン6 インターロイキン6は、無刺激群と比較して差を認めなかった。 4 副腎臓器血流 副腎臓器血流は、刺激前から経時的に測定した。刺激直後から上昇した。 以上より、三叉神経への痛み刺激により、副腎臓器血流が増加し、さらにエピネプリンおよびインターロイキン1βの分泌量の増加を認めた。ただし、3種類の関連性については明確にできなかった。つまり、三叉神経痛み刺激、つまり歯科治療時の痛みにより、この副腎から分泌されたエピネフリン、インターロイキン1βが心臓へ影響し偶発症を発症する可能性が刺激10分後まで考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)