Project/Area Number |
14771194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
桑原 幹夫 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (40337035)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | Proteoglycan / decorin / biglycan / versican / 顎関節円板 / ウエスタンブロッティング / in situハイブリダイゼーション |
Research Abstract |
本研究では、性ホルモンが顎関節組織の細胞外マトリックスの組成あるいは組織の強度にどのような影響を及ばすのかについて、異なる性差、精巣卵巣の摘出、性ホルモン投与のラットを用いることにより、顎関節の細胞外基質(プロテオグリカン)の組成にどのような影響を及ぼしているのかを、解明することを目的としていた。 精巣卵巣の摘出、性ホルモン投与の動物実験を行い、雄性正常群、雌性正常群、雄性精巣摘出群、雌性卵巣摘出群、雄性精巣摘出女性ホルモン剤投与群、雌性卵巣摘出男性ホルモン剤投与群の、それぞれ免疫組織化学、ウェスタンブロッティング、in situハイブリダイゼーションのための資料作成を行なった。 免疫組織化学による顎関節円板におけるプロテオグリカン分布:本研究では、各群をそれぞれ抗デコリン、抗バイグリカン、抗バーシカン抗体に対する反応を観察した。結果、各抗体間での分布変化は認められたものの、各群においてプロテオグリカンの分布は、大きな差異を認めることが出来なかった。 ウェスタンブロッティングによる各プロテオグリカンの定量:顎関節円板よりグアニジンを用いて抽出したタンパク質を、透析、凍結乾燥し、乾燥重量を一定としてウエスタンブロッティングにより、抗デコリン、抗バイグリカンに対する反応を観察した。その結果、デコリン、バイグリカンは雌性において雄性と比較し反応性が少なかった。精巣摘出群、卵巣摘出群では、反応性の違いを確認できなかった。また、女性ホルモン剤投与群、男性ホルモン剤投与群においても、わずかに女性ホルモン剤投与群の方が反応性が少なかった。 以上より、性差が顎関節円板のプロテオグリカンに何らかの作用を及ぼしていることが示唆された。今後は遺伝子レベルでの解析を行ない、性ホルモンが細胞外マトリックスへどのような影響を及ばしているのかを検討していく予定である。
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