糖尿病患者の歯周炎における肝細胞増殖因子(HGF)の血管新生作用の検討
Project/Area Number |
14771226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Periodontal dentistry
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
町頭 三保 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80253897)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 肝細胞増殖因子(HGF) / 糖尿病 / 歯周炎 / 血管新生 |
Research Abstract |
HGFには血管障害を回復する血管新生作用があり、よってHGFは、歯周炎の修復過程を促進することが期待される。しかし、糖尿病環境(Hyperglycemia)のもとではCOX-2の発現が減少するため、糖尿病患者ではHGF産生の最大の刺激物質であるProstaglandin E2のレベルが下がることが知られている。従って糖尿病患者ではHGFの産生が少なく、血管新生が遅れ歯周炎において治癒過程が遅れていると考えられる。本研究は前述の仮説を証明するために、in vivoとin vitroの両面から検討した。 糖尿病を有する歯周病患者患者において、メインテナンスまで残存していた歯周ポケットよりGCF(歯肉溝滲出液)を採取しELISAにてHGF濃度を測定したところ、HGF濃度と歯周ポケットの深さが相関する群と、歯周ポケットは深いにも関わらずHGF量は少ない群がみられた。HGF濃度および量と血糖値HbA1Cには相関は見られなかった。 一方、ヒト歯肉由来線維芽細胞をグルコース高濃度下で培養し、HGFの産生誘導をELISAにて検討したところ、培養上清中のHGF産生量の減少が確認された。LDHを測定したところたところ、高濃度のグルコース下では細胞障害性が認められた。一方,培養上清中のTGF-βは高血糖により増加した。 以上のことより,高血糖状態において、増加したTGF-βが局所HGF産生を減少し、細胞障害を起こし、血管新生が遅延する可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)