Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
多くの複合糖質オリゴ糖鎖に含まれる2-アセトアミド-2-デオキシ-β-グリコシド結合を構築する場合,フタルイミド基等で保護した糖供与体を用いてグリコシル化後,脱保護,アセチル化を行なうのが常法である.しかし最近,複雑なオリゴ糖鎖合成の場面において脱保護の問題が指摘されている.そこで,我々はアセトアミド基に容易に変換可能な置換基としてアジド基に着目し,2-アジド-2-デオキシグリコシルジフェニルホスファートを用いる高立体選択的グリコシル化反応を開発した.本年度は本法をシアリルルイスXガングリオシドの合成に適用できないか,検討を行なった. はじめに2,4,6位をベンジル基で保護したメチルガラクトシドを糖受容体として用い,3,4,6位をベンジル基で保護した2-アジド-2-デオキシグルコシルジフェニルホスファートとの反応を行った結果,ほぼ完壁なβ-選択性(α:β=1:>99)で望みとする二糖が得られることを見い出した.そこで,予めテトラメチルホスホロジアミダートを脱離基として組み込んだガラクトースdisarmed糖供与体を数種調製し,2-アジド-2-デオキシグルコース供与体による化学選択的なグリコシル化反応を試みたところ,2,4,6位をベンゾイル基で保護した化合物を用いた場合に収率60%で対応するグリコシドは得られるものの,α:β=60:40と満足のいく立体選択性は得られないことが明らかとなった.現在,立体選択性の改善に向けた検討を行なっている.
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