水を溶媒として用いる環境調和型合成反応を指向した立体選択的ラジカル反応の開発
Project/Area Number |
14771259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
上田 昌史 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (00340935)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 水中反応 / ラジカル反応 / トリエチルボラン / インジウム / オキシムエーテル / アミノ酸誘導体 / 亜鉛 / アミノ酸 / ラジカル / イミン |
Research Abstract |
一般に、ラジカル種は水に対して安定であることから、ラジカル反応は厳密な無水条件などを必要とせず、中性条件下で反応を行うことができる。これまでに我々は水中でも使用可能なラジカル開始剤としてトリエチルボランに着目し研究を行ってきた。しかし、オキシムエーテル類への水中ラジカル付加反応では単純なアルキル基の付加のみに限られていた。そこで、平成16年度は、まず求電子的なラジカルの付加反応を水中で検討した。その結果、ラジカル前駆物質としてα-プロモエステルを用いて行った場合、ほとんど目的の付加体は得られず、トリエチルボラン由来のエチル化体が得られた。そこで、炭素-ハロゲン結合の結合エネルギーを考慮し、α-ヨードエステルを用いて反応を行ったところ、目的の付加体が高収率で得られた。また、ヘテロ環を有するラジカルとの反応も収率よく進行することも見出し、官能基化されたアミノ酸類の水中合成に成功した。次に、ラジカル開始剤として金属インジウムを用いたラジカル反応を検討した。我々は、本課題研究の初年度に、金属インジウムが、水中において一電子移動型ラジカル開始剤として働くことを初めて見出している。今年度は、さらにインジウムの適応範囲を広める目的で、アクリルアミド誘導体やビニルスルホンを基質として用いて1,4-付加反応を検討した。その結果、アクリルアミドを有する基質では、置換基の種類により収率が大きく異なるものの、目的の反応は進行することが分かった。さらに、ビニルスルホンでは、高収率で目的の付加体が得られた。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)