クロマチン構造の変化に由来するCYPの性特異的発現調節
Project/Area Number |
14771271
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | National Institute of Health Sciences (2003) Hokkaido University (2002) |
Principal Investigator |
高橋 芳樹 国立医薬品食品衛生研究所, 療品部, 研究員 (80292019)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | CYP2C12 / クロマチン / 性差 / STAT5 / プロモータ |
Research Abstract |
ラットの薬物代謝能には顕著な性差が存在し,その原因の一つとして雌雄で各々特異的に発現するCYP分子種の存在が考えられている.この性特異的なCYP分子種の発現は,成獣ラットにおける成長ホルモン(GH)分泌の性差と密接に関係している.そこで本研究では,CYP2C12遺伝子の雌性特異的な発現制御機構を解明することを目的とした. 我々が開発したダイレクトDNAインジェクション法では,CYP2C12遺伝子の性特異的な発現を再現できなかったことから,クロマチン構造レベルで遺伝子が不活性化されている可能性を考えた.この可能性を検証するため,雌雄ラットの肝臓から調製した核を用いてDNase I hypersensitive assayを行い,CYP2C12遺伝子のクロマチン構造が雌雄で異なり,雄性ラットではCYP2C12遺伝子のエンハンサーおよびプロモーター領域が凝縮した構造であることを明らかにした.したがって雄性ラットでは,これらの領域に結合する転写因子のDNAへの接近が妨げられ,CYP2C12遺伝子を活性化できない可能性が推測された.さらに雄性特異的なhypersensitive site (HSm)も存在した.雄性ラットに特異的なHSmについて詳細に解析し,HSmを含む領域が転写抑制領域として働くことを見いだした.この領域中には,肝に豊富に存在する転写因子であるC/EBPの推定結合配列が3箇所(C/EBP site 1,site 2およびsite 3)存在した.この領域に結合する転写因子について解析し,実際にC/EBPαおよびC/EBPβが結合することを明らかにした.このことより,CYP2C12遺伝子の転写抑制には,C/EBPαとβが寄与していることが示唆された.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)