Project/Area Number |
14771356
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory medicine
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
秋月 摂子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10202532)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 高コリンエステラーゼ血症 / C5変異 / 遺伝子検索 / 免疫混合法 / ELISA |
Research Abstract |
昨年度までのコリンエステラーゼ(ChE)遺伝子〔CHE1〕の検索により、これまで遺伝子変異と考えられてきたC5アノーマリーバンドを伴うChE高活性を呈するC5(+)高ChE血症がChE蛋白に関'与する遺伝子の変異によるものではないと推察された。 本年度は免疫混合法にてChE酵素蛋白とその他の生体内物質との関連について検討を加えた。対象として血清蛋白成分であるIgG, IgA, IgMおよびアルブミンの各抗体を患者と反応させた後、遠心分離し上清血清のChE活性を測定した。その結果、いずれの抗体を反応させた血清においてもChE活性値に変化は認められず、ポジティブコントロールとして用いた抗ChE抗体を反応させた血清においてのみChE活性が消失した。またこれらの上清血清を用いてポリアクリルアミドゲル電気泳動法にて電気泳動を実施し、C5バンドの消失の有無を確認したところ、抗ChE抗体を反応させた血清のみが全バンドの消失を認め、それ以外の抗体を反応させたものについては泳動像に変化は認められなかった。 これらの結果よりChE活性の異常高値を伴うC5バンドの成因はグロブリンやアルブミンなどの血清蛋白がChE蛋白に結合することによるものではないと推察された。 また、ELISA法にて抗ChE抗体を用いChE蛋白量をコントロールと比較して求めた。その結果、C5(-)高ChE血症はコントロールと比べ、単位蛋白当たりの比活性が同程度であるのに対し、C5(+)高ChE血症は1.3〜1.5倍増加していた。つまりC5(+)高ChE血症ではChE酵素自体の活性増強が伴っている可能性が示唆された。 このことより、高ChE血症はC5(+)とC5(-)でChE高活性のメカニズムが異なっていることが判明し、C5バンドの成因とChE高活性の関係についてさらに検討を加えていく必要があると考える。
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