地域ケアにおけるICF(生活機能・障害・健康の国際分類)の活用に関する研究
Project/Area Number |
14771363
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎・地域看護学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
春名 めぐみ 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00332601)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ICF / 国際生活機能分類 / 社会参加 / 母子保健 / 妊娠 / 産褥 / 地域看護 / 就労 / 用語分類 |
Research Abstract |
国際生活機能分類(ICF:International Classification of Functioning, Disability and Health)は2001年5月にWHOで承認され、健康状態の変化に伴う、心身機能・身体構造の変化、活動や社会参加をFunctioning、そのマイナス面をDisabilityとして分類している。就労女性への支援が地域看護の中でも重要課題となっていることから、地域母子保健領域に焦点を当て、妊婦や褥婦が妊娠を契機にどのような心身機能・身体構造の変化を認識し、どのような活動制限や社会参加の制約を経験しているか、またそれに対する有効な社会資源やサポートについて、ICFの分類枠組みを用いて情報を整理するための調査と検討を行った。 ICFの各構成要素について、文献を元に妊娠と産褥に関連するコードを抽出し、インタビューガイドを作成し、約30分間のインタビュー調査を実施した。対象は妊婦外来受診中の妊婦および産褥入院中の褥婦、計27名に行った。平均年齢31.5歳で、うち11名が就労しており、そのうち2名は妊娠後に退職していた。妊娠各時期に特徴的な心身機能・身体構造の変化がみられ、これに伴って活動に制限が生じ、就労や通勤の他、日常的な家事労働の継続にも困難感が生じていた。夜勤などの無理な就労により、流産徴候などが見られ、妊娠中や産後の誤った活動は、合併症等を引き起こすことから、予防的な活動制限もあった。職場環境の整備や家族のサポート・理解は、実行状況に対し、促進的な影響を及ぼす一方、制度があっても利用できない状況もみられた。保育サービスなどの支援は、サービスを受けやすい区への引越しなど、自らの生活を変えざるを得ないがみられた。情報源として、同年代の子育て中の友人の助言が役立ったとするものが多くある一方で、初産婦や就労妊婦では、そうした友人がいないとするものがほとんどで、個人の生活に即した情報提供の必要性が示唆された。 調査結果および既存資料より情報を整理し、あわせてICFを妊婦・褥婦に適用するためのガイドラインやコードの拡張についても検討し、ICFの妊婦・褥婦適用版としてのデータベースを作成した。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)