地域で生活する重度知的障害者の性に関する問題とその関連要因
Project/Area Number |
14771389
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎・地域看護学
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
槌谷 亜希子 (長浜 亜希子) 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (00285545)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 知的障害 / 性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、重度知的障害者の性に関する問題とその関連要因を明らかにすることである。本研究では、性に関する問題を、「知的障害者施設の指導員が認識する、対処を要する性に関連した問題」と定義した。今年度は、昨年度に引き続き、重度知的障害者の性の問題と対処の実態についてのデータ収集を行い、昨年度のデータとの比較、分析を実施した。 データ収集は、札幌市内の知的障害者施設2箇所と、旭川市内の重度心身障害者施設1箇所に勤務する指導員を対象に、(1)利用者の性に関する問題、普段感じていること、意見(2)性の問題への対応・支援の経験、の2点を中心に、対象者の経験をもとに自由に話していただく形式をとった。面接内容は、対象者の許可を得て録音、逐語記録として起こし、面接時の対象者の様子(表情、声の抑揚、会話の問など)を付記して基本データを作成後、知的障害者の性の問題、問題に関連する事項、問題への対応・支援の実際と知的障害者の反応、対応・支援に関連する事項を示していると思われる部分を抽出し、コード化、カテゴリー化を行った。これらの分析は、昨年度のデータの分析結果と比較しながら行った。その結果、施設の指導員は、「不適切な場面における性的行動」、「性行為の結果妊娠すること」、「性行為への執着」、「性被害にあうこと」などを、知的障害者の性の問題として捉えていることが明らかとなった。そして、指導員の捉えている性の問題は、知的障害の有無と関連が深い事項と知的障害の有無に関わらず問題と考えられることに分けられた。また、指導員が何を性の問題と捉えるか、に関連する事項として、「知的障害者の障害の程度」、「指導員自身の性に対する考え方」、「施設の方針」などがあげられた。以上より、知的障害者の性支援を行う場合は、知的障害者の特徴を理解すると共に、日常的に知的障害者に関わる指導員の性に対する考え方や施設の方針を知ることが重要と考えられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)