Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究は,蹴動作の発現時期であると考えられる歩行開始前後の1歳前半から3歳前までの乳幼児を対象とし,発現時期,発現に関与する身体的能力,動作様式の特徴と発達に関する実験的分析,および,遊びにおける蹴動作の発現,質問紙法による他の動作との発達の関連を検討することを目的としている。平成16年度は,匍匐期間と蹴動作発現の関連性,発現初期の蹴動作の特徴に関する分析とその縦断的検討を中心に行った。主な結果を纏めると以下のようになる。 1.歩行器を全く使用せず,かつ匍匐期間が平均値+0.5SD以上の乳幼児は,歩行開始時期は遅くなるが,歩行から蹴動作発現までの期間は短かった。すなわち,乳幼児期に全身的かつ四肢の協調的な匍匐運動を十分に行うことは,立位において両足あるいは片足で身体を支えたり,足を操作ししたりするために必要な身体発育や運動発達にとって望ましい影響を与える可能性が示唆された。 2.発現初期の蹴動作の特徴は,(1)上肢の動きは,ほぼ体側に位置し,移動は極めて少なく,直接的に蹴動作の遂行に関与していない。(2)助走や準備動作がほとんど認められず,インパクト後に,蹴る脚を前方へ動かすことが,主な脚の動作様式である。(3)蹴り足が地面を離れてからインパクトまでの間,膝関節の伸展が非常に少なく,逆に屈曲するパターンも認められ,個人差が大きいことが指摘された。 3.延べ109名(男児:65名,女児:42名)を対象に2か月間隔でその縦断的な変化を検討し,加齢と共にボールスピード,スイングスピード,ボール角度は増加した。膝関節の屈曲,動作時間,支持脚の膝関節角度は減少傾向にあった。すなわち,発現初期の段階においても,経年的な蹴動作の発達が認められることが示唆された。
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