Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
本年度は,これまでに実施してきた被験者に対する振動感覚実験,ユーザーや専門家に対するヒアリング・アンケート調査や実態・実測調査の結果をふまえ,ユーザーによりわかりやすく,実感できる表現として揺れ性能を説明するための資料を提案した。本年度は特に,従来より検討してきた水平方向の揺れに関する性能説明資料の試案をほぼ確定した段階で,対象となる揺れを鉛直方向に拡大するため,鉛直振動に対する感覚評価を知るための被験者実験を行った。 これらの実験結果に基づいて,揺れ性能の説明に用いる項目の種類や数,説明資料としてのわかりやすさなどについて試行錯誤を繰り返した。その結果,揺れに対する知覚閾および感覚評価における回答確率が,居住性能評価の対象となる加速度範囲でほぼ0〜100%に変動する項目を選択し,振動数ごとに各項目の回答確率を加速度最大値と対応させた説明資料を提示した。これによって「○%の人が××と感じる」という具体的な表現で,揺れ性能レベルを段階的に評価することが可能であり,ユーザーに身近な表現で示されたこれらの性能レベルが何galに相当するのか,専門家が設計指標としてくみ取れる資料を提示した。これらの結果は,日本建築学会から4月に刊行予定の「建築物の振動に関する居住性能評価指針・同解説」に反映されている。
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