緑茶成分と他の植物ポリフェノール類の体内挙動と胃がん予防に関する研究
Project/Area Number |
14780073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食生活
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
増田 修一 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助手 (40336657)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | カテキン / 緑茶 / がん / ニトロソアミン / 亜硝酸塩 / 標準化死亡比 / 抗変異原性 / 糖尿病 / 胃がん / タンニン / 抗酸化性 / ラジカル捕捉活性 / 標準死亡比 |
Research Abstract |
ニトロソアミン(NA)は変異・発がん物質として知られ、ヒト胃内の酸性条件下で、亜硝酸塩と第二級アミンとの反応により容易に生成する。NAは胃がんや肝がんなどの発生に深く関与することが示唆されており、NA生成を抑制することは発がん予防の観点から極めて重要である。本研究では生体内におけるがん発生に関与すると思われるNAの生成を抑制するにはどの程度の濃さの緑茶を量的にどの位飲用したらよいかを明らかにすることを目的として、モルホリンのニトロソ化反応をモデル系に用いて検討した。さらに全国13都道府県14地域で実際に飲用されている緑茶浸出液のカテキン濃度を測定し、各地域におけるがん及び糖尿病標準化死亡比(SMR)との相関を調べた。緑茶を通常飲む濃度(茶葉5gに対し熱水200ml)で煎じ、1煎目から8煎目までの浸出液を得た。浸出液に亜硝酸ナトリウムを加えてpH3.0に調整し、モルホリンを加えて反応させ、生成したニトロソモルホリン量をHPLCで定量した。1、2煎目の浸出液はNAの生成を有意に抑制したが、3煎目以降の浸出液では逆にNAの生成を促進した。さらに、乾燥葉の量を変えて(0〜5g)煎じた浸出液のNA生成能を検討したところ、5gの乾燥葉では抑制していたが、5g以下の少量の茶葉では促進した。また、13都道府県14地域の一般家庭で日常的に飲用されている緑茶浸出液について、湯呑み茶碗一杯分(100ml)の浸出液中のカテキン量を測定し、がん及びSMRとの相関を調べたところ、男性では胃、食道、結腸、肝臓、肺がんのSMRと、女性では糖尿病SMRとの間に有意な相関を確認できた。以上の結果より、ヒトの発がん抑制には実際に飲用している緑茶浸出液の濃度、特にカテキン濃度が深く関わっていることが明らかなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)