Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
今年度は,構造変化の存在を取り入れたモデル(変化点モデル)に対する漸近理論を発展させ,構造変化の有無あるいは回数を推定するための方法論の構築(モデル選択)に適用し,さらにそれを森林経営学の分野で活用することを試みた.具体的には以下のように書ける. 1.ある正則条件をもつ一般の分布に従う独立系列,あるいは相関のある正規系列に対し,変化点数n対n+1の尤度比検定統計量の漸近分布論を展開し,特に収束のオーダーを厳密に評価した.そしてそれを多重検定方式に基づいた変化点モデルのモデル選択に利用した. 2.より容易な変化点モデルのモデル選択を目指し,そして計量経済への応用を見据え,弱相関をもつ変化点モデルの情報量規準(AIC)を求めた.そして,ある条件のもと,その情報量規準は陽に書き下せること,また多くの実用的に重要な例では,変化点パラメータの罰則は通常のパラメータの罰則の三倍となること,を示した. 3.計量経済さらには生存解析への応用を見据え,連続時間確率過程に対する変化点モデルの漸近理論を扱った.特に拡散過程に対し,ドリフト係数の変化を検知するための尤度比検定統計量の漸近分布を導いた. 4.成長曲線モデルに従うデータの構造変化を検知するための方法を提示し,そこで必要となる特殊な形の検定統計量の分布を,積分幾何的アプローチにより評価した.そしてその方法を過去の施業履歴のない林分から採取した林木の直径成長データに適用し,ある時期に構造変化があるという統計的判断を得た.そして森林経営学からの知見により,除間伐の存在を推測した.
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