IT野にある顔認識ニューロンの個体識別ダイナミクスと同じ反応をする連想記憶モデル
Project/Area Number |
14780309
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Intelligent informatics
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
木本 智幸 大分工業高等専門学校, 電気電子工学科, 助教授 (30259973)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 連想記憶モデル / 混合状態 / 顔認識ニューロン / 想起ダイナミクス / 神経回路モデル / 概念形成 |
Research Abstract |
IT野にはヒトやサルの顔認識ニューロンが存在し、その認知過程では、まずサルかヒトかの大まかな認識が行われ、次に、個体識別が行われている可能性を示唆した生理学的知見が近年報告されている。 本研究では、連想記憶モデルでこの想起ダイナミクスが再現できるのではないかと考え、モデルの性質の調査や様々な改良を行った。これまでの所、サルが学習した顔の特徴を取り入れた記憶パターンを作成し、これを連想記憶モデルに学習させて想起安定性の確認を終了した。同一グループ(サル類またはヒト類)に属する顔刺激は互いに似ているため、脳内表現においても相関が強いものと考えられる。そこで、この視覚刺激の相関の大小関係を取り入れるために、連想記憶モデルに学習させる記憶パターン同士にも相関の大小関係を取り入れてグループ化した。これを学習させた連想記憶モデルで、想起の安定性を調べた結果、記憶パターンが安定であることは勿論だが、同一グループに属する記憶パターン全てを混合した状態(混合状態)も安定となることが確認された。加えて、同一グループに属する記憶パターンの相関が強くなるほど、記憶パターンを混合して作られる混合状態の安定性もより強くなり、想起能力が高くなることが分かった。記憶パターンは個体識別情報であり、混合状態はどのグループに属する記憶パターンが提示されているかを知る、いわば、大まかな認識情報と言える。次に,こうした安定状態への想起ダイナミクスを解析し、記憶パターンと混合状態が、どのような順番で現れるかを調べ、この順番が、サルのIT野で見られる知見に類似していることが分かった。また、記憶パターンに雑音を乗せた計算機実験を行い、その際の想起ダイナミクスについて調べた。その結果、雑音が多いと、記憶パターンではなく、混合状態が想起されることが分かった。この結果を受けて、脳のメカニズムを解明するための新たな実験パラダイムを提案した。
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Report
(3 results)
Research Products
(23 results)