石油分解菌の選択的活性化を利用した新規バイオリメディエーション法の開発
Project/Area Number |
14780449
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境保全
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
岩淵 範之 日本大学, 生物資源科学部, 助手 (90328708)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | バイオリメディエーション / Rhodococcus / 細胞外多糖 / 微生物の吸着 / 石油汚染 / Cycloclasticus / 多環芳香族炭化水素 / 複合微生物系の培養制御 / コロニー形態変化 |
Research Abstract |
石油汚染は、一千種以上の炭化水素化合物の複合汚染であり、汚染域にはアルカンのような短期間で消失する成分から多環芳香族炭化水素(PAHs)のように長期間残留する成分まで含まれている。一般に海洋に流出した石油は、様々な過程により成分変化が起こり、PAHsなどを中心とする難分解性画分が長期間残留することから、この残留する画分を分解・除去するための浄化技術の開発が必要となる。 昨年度までの研究において、高濃度石油耐性菌であるRhodococcus rhodochrous S-2株の細胞外多糖(S-2 EPS)の模擬石油汚染海洋環境への投与が、海水の微生物コンソーシアの中で特定の石油分解菌(Cycloclasticus属細菌)を選択的に活性化し、残留画分の主成分となっている多環芳香族炭化水素(PAH)の分解が促進されることを見出した。本年度は、Cycloclasticus属細菌の菌学的特徴を明らかにするために、同細菌の単離、培養を試みた。 実際の海水からCycloclasticusの環境単離株2株を集積培養により得た。同細菌は寒天培地上で生育させることが困難であったため、その培養法を検討した。その結果、ビフェニル(bph)を炭素源としたMA培地にスポット法により植菌し、bph由来のカテコールが開環するときに生産される黄色の色素を成育の指標として、Most Probable Numberで解析するSpotting Inoculation and MPN analysis(SI-MPN)法を開発した。細胞懸濁液(ca.10^8cells/ml)の10倍希釈系列を作製し、total direct count(TDC)とSP-MPNとを比較検討したところ、相関係数がr^2=0.99と高かったことから、本手法がCycloclasticusの生菌数の測定に有効であると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)