部位・時期特異的遺伝子ノックアウト法を用いた小脳運動学習の分子機構の解明
Project/Area Number |
14780597
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 倫徳 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50323613)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | グルタミン酸受容体δ2サブユニット / 小脳 / プルキニエ細胞 / 部位時期特異的遺伝子ノックアウト法 / シナプス / 運動学習 / シナプス形成 / シナプス可塑性 |
Research Abstract |
グルタミン酸受容体δ2サブユニット(GluRδ2)は小脳プルキニエ細胞に特異的に発現し、小脳可塑性、運動学習、シナプス回路網形成に重要な役割を担っている。本研究では、成体小脳におけるGluRδ2の生理的役割を明らかにするため、小脳プルキニエ細胞特異的かつ時期特異的にGluRδ2を欠失させることを試みた。まず、2種類のマウスの作製(GluRδ2エクソンの両端にCreの認識配列loxPを組み込んだfGluRδ2マウスと小脳プルキニエ細胞特異的にCrePRを発現するD2CPRマウス)をC57BL/6由来のES細胞を用いて行った。次にこれら2種類のマウスの交配によりfGluRδ2遺伝子とD2CPR遺伝子の両方を有するマウス(fGluRδ2/D2CPRマウス)を得た。生後6週令のfGluRδ2/D2CPRマウスの腹腔に、体重1gあたり1mgのRU486の投与を2日間連続で行い、GluRδ2蛋白の消失が見られるかどうかをウエスタン法により解析した。その結果、薬剤投与後12週において、薬剤投与群では非投与群と比較して90%のδ2蛋白質の減少が見られた。よって、我々は成体小脳プルキニエ細胞特異的にδ2サブユニットをノックアウトさせることが可能なマウスラインの作製に成功した。この変異マウスの解剖学的解析より、成体小脳でGluRδ2を誘導欠失させることにより平行線維-プルキニエ細胞間シナプスの構造変化が引き起こされることを見いだした。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)