Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究では,癌部位の新生血管内特異的に血栓を形成させる,変異型プレトロンビン-2(以下PT-2)の創成を目的とした。具体的には,野生型PT-2のアミノ酸配列上において,本来,Xa因子によって切断されるアミノ酸配列を,癌部位で有意に高発現している,エラスターゼの切断配列に変換した変異型PT-2の作製を目指す。昨年度までに研究代表者は,1)エラスターゼによって切断されるアミノ酸配列の探索と同定,2)大腸菌内で変異型PT-2を発現させるベクターの構築,を行った。本年度は,組換えタンパク質の発現・精製,ならびにエラスターゼによるトロンビン活性の検討を行った。 A)変異型PT-2の発現と精製 昨年度構築した発現ベクターを用いて,エラスターゼ切断配列を有する変異型PT-2を,マルトース結合タンパク質(以下MBP)との融合タンパク質として発現させた。変異型PT-2は,可溶性画分に回収され,アミロース担体を用いたカラムクロマトグラフィーによって精製を行った。精製画分をSDS-PAGEに供したところ,CBB染色上,ほぼ単一バンドにまで精製することができた。 B)変異型PT-2の活性測定 先ず,変異型PT-2に対してエラスターゼを作用させ,切断の状態を,SDS-PAGEによるバンドパターンの変化として追跡した。その結果,トロンビンB鎖に相当する分子量のバンドが検出され,変異型PT-2は,変異導入部位において切断されることが示唆された。次に,エラスターゼによって切断した変異型PT-2を,トロンビンの蛍光ペプチド基質であるBoc-Val-Pro-Arg-AMCに作用させ,活性測定を行ったところ,基質の切断に起因する蛍光強度の上昇が認められ,トロンビン活性を発現することが示された。
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