代数力学系の手法による離散可積分系とセルオートマトンの研究
Project/Area Number |
14J00242
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
神吉 雅崇 立教大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 離散可積分系 / 偏差分方程式 / 離散力学系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は離散力学系を定義する際に生じる特異点分布を研究した。特に、1次元の発展をもつQRT写像(Quispel-Roberts-Thompson mappings)および、2次元格子状の発展をもつ離散KdV方程式について、無限大や不定性がどのような場所に出現するかを調べた。定式化のため、クラスター代数理論におけるローラン現象(Laurent phenomenon、ある種の離散方程式について、方程式の解が初期変数のローラン多項式になるという現象)と、可積分性の関係を利用した。取り扱った方程式は双線形形式においてはローラン現象をもつので、一般項のローラン多項式の因数分解を行い、相異なる2つの項が共通因子を持つかどうかを調査した。この結果、QRT写像(の一種)と離散KdV方程式について、その一般項が既約なローラン多項式であり、従って相異なる2項は、互いに素である(つまり初期変数の単項式以外の共通因子を持たない)ことを証明できた。本年度の主たるテーマはこのような「互いに素」(co-prime条件)を調査し、離散力学系の可積分性との関連を研究することであった。2項が互いに素である性質によって、その2項は同時に特異点には成り得ないことが分かるため、従来の可積分性判定基準「特異点閉じ込めテスト(singularity confinement test)」の代数的な定式化であることがわかった。一方、本手法で既約性を証明するには、方程式ごとに個別の議論を行う必要があり、離散系の形によらない手法の発見が今後の課題である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)