渦鞭毛藻における光合成色素の多様性と光条件に対する適応進化の解明
Project/Area Number |
14J00322
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biodiversity/Systematics
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山田 規子 北海道大学, 低温科学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,170,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 渦鞭毛藻 / 色素 / 細胞内共生 / 葉緑体 / 珪藻 / ベントス / 系統分類 / 多様性 / 進化 / 共同研究 / 国際研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
渦鞭毛藻は水圏に生息する真核性の光合成生物である。その葉緑体は、複数の微細藻類に由来することが知られ、これまでに紅藻、ハプト藻、珪藻、緑藻を起源とする葉緑体が確認されている。 申請者は新種の渦鞭毛藻(Yamada et al. 2013)から、光合成生物から報告例がなかった色素cPPB-aE(Yamada et al. 2014)を検出した。この渦鞭毛藻が砂地にすむベントス性だったことから申請者は、生息地と生活形態(プランクトン/ベントス)が色素の生成に影響を与えているのではないかと推測し、世界各地から採取した40種の渦鞭毛藻を用いて生化学的、分子系統的な解析を行った。 本研究は大きく2つの成果にわかれる。採取した渦鞭毛藻は2つの葉緑体タイプ(紅藻、珪藻)と3つの生態型(海表面に浮遊するプランクトン、タイドプールに生息するベントス、砂地に生息するベントス)に分けられる。1つ目の研究では、これらの株について色素分析をし、さらに葉緑体タイプ別にクラスター解析を行った。その結果、砂地性のベントス性渦鞭毛藻だけがもつ色素が紅藻タイプで12種、珪藻タイプで16種検出され、渦鞭毛藻が生態型に応答して色素を生成していることを明らかとなった(Yamada et al. 2015)。また砂地にすむ渦鞭毛藻特異的な色素のいくつかは新規色素Mytiloxanthin a-acetateとその光学異性体であることがわかった。 2つ目の成果として申請者は、珪藻タイプの葉緑体が4属9種もの珪藻に由来すること、渦鞭毛藻の生態型ごとに共生珪藻が異なっていることを明らかにし、Dinotomが生態型ごとに共生珪藻を別の珪藻に入れ替えていることを示した。また、本研究で用いたDinotom 6種のうち3種は新種であると判断された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)