二次共生成立過程における共生者ー宿主転写制御ネットワーク機構に関する研究
Project/Area Number |
14J00572
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Evolutionary biology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 重勝 筑波大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2015: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | クロララクニオン藻 / 二次共生 / 転写制御 / ヌクレオモルフ |
Outline of Annual Research Achievements |
クロララクニオン藻は二次共生によって葉緑体を獲得した生物群である。一般的に二次共生成立過程において、共生者核は消失すると考えられているが、クロララクニオン藻は共生者核「ヌクレオモルフ」を残している。本研究においては、ヌクレオモルフゲノム、核ゲノムそれぞれにコードされる共生者遺伝子の日周期を通した発現量変化を網羅的に解析することで、二次共生における共生者ゲノムの転写制御についての知見を得ることを目的とした。 第2年度では昨年度に行った網羅的なRNA-seqのデータについてさらなる解析を行った。まず、周期的な発現制御をうけていたヌクレオモルフ遺伝子がもつ、転写調節領域様の上流コンセンサス配列を、核コード遺伝子の中から探索した。その結果、核コード遺伝子については、共発現する遺伝子群において共通な上流コンセンサス配列を見出すことが出来なかった。また、昨年度に再構築したBigelowiella natans の遺伝子モデルを用いて、シグナルペプチド配列と相同性解析をもとに細胞内局在を予測し、それぞれ780色素体、147ヌクレオモルフ輸送タンパク質を推定した。特に色素体局在タンパク質遺伝子について、その70%以上の遺伝子発現に周期的な変動が見られた。色素体局在タンパク質遺伝子の殆どは朝方にかけて発現上昇が見られ、これは陸上植物などの他の光合成生物が日中に発現上昇することと大きく異なっていた。また、ヌクレオモルフコード色素体局在タンパク質遺伝子の周期的な発現調節が殆ど見られないことは、共生者である緑藻の核ゲノムにおいて特に色素体輸送タンパク質遺伝子の多くが周期的に発現制御されることと対照的である。従ってヌクレオモルフゲノムは、そのゲノム縮退進化の過程で遺伝子発現調節機構を失い、色素体は宿主核へ水平伝播した遺伝子により制御されていることが示唆される。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)