顕微動的光散乱法による濃厚・不均一系の動的挙動の解明
Project/Area Number |
14J01221
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣井 卓思 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 動的光散乱 / 顕微鏡 / カーボンナノチューブ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の前半は、昨年度に論文発表した顕微動的光散乱の装置の改良を行った。まず、顕微鏡を一新(Nikon, Ti-U)し、光学系を新しく組み直した。この改良により、装置の汎用性・専門性を高めた。 今年度の後半からは、本装置の応用例を示す意味で、産業技術総合研究所ナノチューブ応用研究センターとの共同研究を行った。具体的には、種々のカーボンナノチューブの分散水溶液について、濃度(0.1~5wt%)による粒径分布の変化を測定した。これは、カーボンナノチューブの応用利用において必要不可欠な乾燥過程における凝集体の構造を知る意味で非常に有意義な知見を与えるものと考えられる。この研究の特徴は、従来の動的光散乱で測定できる濃度(カーボンナノチューブの場合は0.001wt%程度)の100倍以上の領域で粒径分布測定ができる点にある。希釈することなく高濃度溶液を測定可能な本手法でしか得ることのできない情報を抽出できると考えられる。 実験結果は、カーボンナノチューブの種類によって粒径分布の濃度依存性が異なるということを示唆していた。具体的には、Nanocylは濃度依存性ナシ・HiPCOとVGCF-Xは濃度上昇に伴い粒径が増加・CoMoCATは分散後に再凝集が起きるという結果が得られた。加えて、改善点1で挙げた偏光測定を行った結果、等方的な物質では見られない、時間相関函数の初期振幅の上昇という現象が観測された。これはカーボンナノチューブの異方性が凝集体においても保たれていることを示唆しており、AFMによる乾燥状態の凝集体の観測結果もこの実験事実を示唆するものとなっている。現在これらの実験結果を論文にまとめている最中である。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度で終了のため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度で終了のため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)