冷却原子系における人工ゲージ場が生み出すトポロジカルな非平衡量子現象
Project/Area Number |
14J01328
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Atomic/Molecular/Quantum electronics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中川 大也 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 冷却原子気体 / 強相関系 / 近藤効果 / トポロジカル相 / 量子ホール効果 / 人工ゲージ場 / 非平衡量子系 / 非平衡量子現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、冷却原子系の持つ相互作用の可変性や実時間制御の方法をフルに活用することによって、冷却原子系特有の強相関トポロジカル相を作り出すセットアップを提案し、その性質を明らかにすることを目指している。本年度は、前年度までに行った研究のまとめに加え、冷却原子系の実験的進展を踏まえた新しい方向への研究も並行して行った。 まず、前年度までに得られたレーザー誘起近藤効果とそれを用いた1次元強相関トポロジカル相(SPT相)の実現提案について、より詳しい解析を進めた。前年度までに冷却アルカリ土類原子系へのレーザー照射により1次元近藤格子系とそのSPT相が実現されることがわかっていたが、本年度はボソン化とくりこみ群を用いた解析により相図の詳細を決定し、このSPT相を保護している対称性を明らかにした。これらの結果を研究会で発表し、論文へとまとめた。 また、新たな方向として、一昨年冷却原子系において初めて実現された現象であるトポロジカルポンプに着目した。この現象は光格子の空間方向と時間方向を2次元系と見なすことによって、整数量子Hall効果のダイナミカルな実現と見なすことができる。この現象を原子間に相互作用のある場合にも拡張することを目的に、分数量子Hall効果などの強相関量子Hall状態に対応するトポロジカルポンプの系統的な構成法を提案した。これにより、分数量子Hall効果のLaughlin状態に対応するトポロジカルポンプは1次元電荷密度波状態によって得られることが分かった。さらに、2次元SPT相の典型例であるボソンの整数量子Hall効果についても同様の方法でトポロジカルポンプを構成し、ボソンの整数量子Hall状態の擬1次元極限は有効的にスピン1反強磁性鎖のHaldane相となることを示した。この結果については国内研究会と国際会議においてそれぞれ招待講演を行い、論文にまとめ、出版した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(21 results)