絶滅に瀕したタナゴ類の生息域外保存マニュアル構築に向けた人工繁殖技術の開発
Project/Area Number |
14J01690
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Conservation of biological resources
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
北川 哲郎 近畿大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2015: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 人工授精 / 種苗生産 / 遺伝的多様度 / 健苗育成 / 繁殖特性 / 性ホルモン / 消化酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、計画時に設定した下記の目標について調査・実験を展開し、成果を得ている。 飼育下における繁殖特性調査 本年は、昨年調査対象とした種に関するデータを追加すると同時に、新たにタナゴAcheilognathus melanogasterを対象とした繁殖特性調査を実施した。 畸形体の出現要因の究明 実験中に得られた仔稚魚の観察により、タナゴ亜科の人工繁殖時に頻出する体の湾曲と腹部の膨潤との2種の畸形の出現要因を検証した。本調査により、体の湾曲が神経系ないし筋肉系における異常に起因すると確かめられた。また、腹部膨潤個体は、メチレンブルーといった薬液の飼育水への添加や先天的な形成不全によって生じた腎機能の異常に起因すると強く示唆された。本成果により、タナゴ類に生じる畸形の発生要因の一端が明らかとなり、健苗育成に向けた情報が集積された。 遺伝的多様性と健苗性との相関の検証 小規模な個体群を形成する傾向にあるアブラボテTanakia limbataに着目し、国内4水系産の親魚を用いて人工繁殖飼育成績および遺伝的多様度の相関を調査した。本実験において、きわめて小さな個体群を形成する奈良県産・福井県中池見湿地産の個体は、本種が比較的多く見られる滋賀県産・兵庫県産の個体に比べて孵化率ないし浮上率が低下する傾向にあった。他方で、RAPD-PCRによって求めた親魚の多様度と飼育成績の相関を示すデータは得られず、実験に供する個体数の増加や解析手法の改善といった課題が残された。 論文執筆・繁殖技術のマニュアル化 採用期間中に得られたデータに基づいて複数の学術論文を執筆・投稿中である。とりわけ、タナゴ類の繁殖技術マニュアルの原形となり得る繁殖特性ならびに畸形体の出現要因に関する主要な部分を、近畿大学農学部紀要に発表予定(印刷中)である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)