マルチレベルアプローチによる集合的効力感の概念特性に関する再考
Project/Area Number |
14J02369
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied health science
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内田 遼介 大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 集合的効力感 / 自己効力感 / 集団過程 / 社会的手抜き / スポーツ集団 |
Outline of Annual Research Achievements |
集合的効力感は,自己効力感を集団レベルにまで拡張した期待概念の一種であり,「あるレベルに到達するため必要な一連の行動を体系化し,実行する統合的な能力に関する集団で共有された信念」(Bandura, 1997, p. 477)と定義される。申請者は,平成26年度の研究において集合的効力感の評価形成過程が課題遂行能力の異なる成員間で違うことを明らかにした。具体的には,課題遂行能力という点で相対的に優れた成員は「自分自身がどの程度集団課題に貢献できるか」(自己の貢献可能性)を手がかりに集合的効力感を評価する一方で,相対的に劣った成員は「他の成員達がどの程度集団課題に貢献できるか」(他者の貢献可能性)を手がかりに集合的効力感を評価することを明らかにした。また,このような評価形成過程の違いが,集合的努力モデル(Karau & Williams, 1993, 2001)における道具性(当人の行動と結果の随伴性)の違いから説明できる可能性を提示した。平成27年度は,特に集合的効力感の異なった評価形成過程が課題遂行能力の異なる成員間のみならず,集団課題の実行順序が異なる成員間でも生じ得ることを検証した。実験課題は,画面上に表示される3桁の数字を,できる限り速く,そして正確にテンキーで入力する課題であった。参加者は,この課題を4名1組のリレー形式で実行するように求められ,1番目に課題を実行する条件,もしくは4番目に課題を実行する条件のどちらかに割り当てられた。その結果,1番目条件において,参加者は他者の貢献可能性を手がかりに集合的効力感を評価していた一方で,4番目条件では,自己の貢献可能性を手がかりに集合的効力感を評価していたことが明らかとなった。これらの結果は,集合的効力感の評価形成過程が集合的努力モデルにおける道具性の違いから説明できることを支持する結果であった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)