温度応答型相分離のダイナミクスを予測する新規モデルの構築
Project/Area Number |
14J02533
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
多田 貴則 北海道大学, 総合化学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 立体規則性 / 凝集律速 / 分子内水素結合 / 物理ゲル / 温度応答性高分子 / レーザー温度ジャンプ法 / 単一分子蛍光イメージング法 / 相分離ダイナミクス / 溶液構造 / ステレオブロック |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)相分離速度の濃度・分子量依存性:相分離速度は分子量によらず濃度増加に伴い速くなり、ある臨界濃度以上で一定値に収束した。分子量75,000~93,000の領域においては、分子量の増加に伴い相分離速度は遅くなるが、分子量28,000~75,000の領域においては分子量の増加につれて相分離速度が速くなった。すなわち、PNIPAM水溶液の相分離は分子量75,000程度で最速になることを見出した。 (2)イソタクチックリッチPNIPAMの相分離ダイナミクス:meso二連子比46~55%(m = 46~55%)を有するPNIPAMを合成し、その相分離速度を比較した結果、高分子濃度によらずisotacticityの増加に伴い相分離が速くなり、最大で10倍以上も相分離が速くなることを明らかにした。isotactic-rich PNIPAM水溶液はLCST以下においてもマイクロメートルスケール以上の高分子ネットワークを形成することを単一分子蛍光イメージングにより確認し、この高分子ネットワークが凝集体の前駆体となって相分離を加速することを明らかにした。さらに、LCST以上においては高分子リッチドメインが成長し、高分子鎖の並進拡散運動が凍結した物理ゲルを形成することも見出した。 (3)シンジオタクチックリッチPNIPAMの相分離ダイナミクス:racemo二連子比46~68%(r = 46~55%)を有するPNIPAMを合成し、その相分離挙動を比較した結果、r = 66%以上の試料はatactic PNIPAMよりも相分離を誘起するために大きな温度ジャンプが必要であった。さらに、r = 66%の試料はある濃度を境に大きく異なる値を示すことを明らかにした。動的光散乱法により粒径分布を調べたところ、高分子同士が重なり合う濃度とCcpが一致したことから、r = 66%以上の試料は相転移して収縮する際に分子内水素結合を形成しやすく、そのため疎水性が高くなり、高分子の拡散をほとんど経ずに凝集するような濃度においては相分離が速くなることを見出した
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)