現代的なコミュニケーションにおける笑いと障がい者表象のポリティクス
Project/Area Number |
14J02776
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
塙 幸枝 国際基督教大学, アーツ・サイエンス研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2016: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2015: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2014: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 障害者表象 / メディア / コミュニケーション / 笑い / 障害 / 表象 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、メディアにおける障害者表象を題材としながら、障害者に向けられた視線に付随する権力性や政治性を明らかにしてきた。とくに、障害者表象の意味とは表象そのものに内在するわけではなく、それを受容する人々の視線によって生成されるものであるという視点は、当該研究の中核をなす。本研究では、多くの障害者表象がしばしば「笑い」という要素を排除した構造をもつことに着目し、障害者自身が笑いを積極的に用いて自己表現を行なうような事例を分析することで、そこでの笑いがもつ社会的役割を検討してきた。 最終年度となる本年度は、障害者と笑いの新たな関係性(「パフォーマー」としての障害者)を示す事例である、NHK制作・放送のテレビ番組『バリバラ』を分析題材として取り上げ、そこで提示される障害者による笑いを用いたパフォーマンスの位置づけや、番組全体の社会的意義について検討した。また、番組制作関係者や出演者へのインタビュー調査も行ない、表象の意味が多角的に生成されていく点にも論及した。 さらに本研究では、障害者と笑いの関係を論じるうえで、新たにコミュニケーションという観点を導入した。とりわけ障害者パフォーマンスを視聴するという行為が、「よきオーディエンス」の想定や「よきコミュニケーション」の想定を前提として成り立つものであることを示し、そのような前提が障害者パフォーマンスを笑うという視聴者の行為を規定しうることを論じた。これらの点は、本研究の今後の発展可能性として、社会やコミュニケーションという視座との接合を試みていくための端緒となったと考えられる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)