骨髄異形成症候群患者由来iPS細胞の樹立および病態解析・治療法の探索
Project/Area Number |
14J02993
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Hematology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本田 晃 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 骨髄異形成症候群 / 疾患由来iPS細胞 / SF3B1変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度に樹立したSF3B1変異を有するMDS患者検体由来のiPS細胞(SF3B1-iPS)より、iPS-sac法にて血球分化を誘導し、CD34+43+の造血前駆細胞を回収し評価を行った。SF3B1-iPSからCD34+43+造血前駆細胞への分化誘導を行った場合、健常人由来のiPS細胞と比較し分化誘導効率が低下することを見出した。これはMDSの臨床的特徴である汎血球減少を反映したものであると推察された。またSF3B1-iPSから得られたCD34+43+造血前駆細胞から、エリスロポエチン存在下で赤血球系への分化誘導を行ったところ、健常人由来のiPS細胞と比較し赤血球系への分化誘導効率が低下していることが分かった。またSF3B1-iPS由来の造血前駆細胞からはCD235a+CD71-の成熟赤血球はほぼ産生されないことも分かった。さらに、分化誘導して得られた赤血球系の前駆細胞を回収し、サイトスピン標本を作成後に鉄染色を行ったところ、環状鉄芽球が観察された。臨床的にも、SF3B1変異を有するMDS患者においては高率に環状鉄芽球がみられることが報告されており、SF3B1-iPSはヒト生体内におけるMDSの病態をある程度正確に反映していることが分かった。現在、SRSF2変異、t(3;3)転座を有するiPS細胞からの血球分化誘導を行っているが、これらの異常はそれぞれ単球系の増加、骨髄芽球の増加という臨床的特徴を有しているため、これらの特徴がiPS細胞由来の血球でも再現されうるかを確認する必要がある。今後さらに増殖能やアポトーシス亢進の有無、細胞周期の変化についてもそれぞれ解析を行う予定である。MDS患者検体由来のiPS細胞が骨髄異形成症候群の臨床的特徴を十分に反映していることが確認できれば、他の有用な疾患モデルが存在しないMDSの病態解析における非常に有用なツールになると考えられる。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)