核融合炉プラズマ対向壁用タングステン材料開発におけるジレンマへの挑戦
Project/Area Number |
14J03841
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear fusion studies
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福田 誠 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | タングステン / 核融合炉 / プラズマ対向材料 / KドープW-3%Re / 熱特性 / 有限要素解析 / 再結晶 |
Outline of Annual Research Achievements |
核融合炉実機で想定される脆化現象への優れた耐性を有する、信頼性の高いプラズマ対向材料用タングステン(W)の開発を目的とし、脆化耐性を向上するための材料強化手法を適用したW材料の熱特性を評価すると共に、有限要素解析による信頼性評価を実施した。 Wの照射脆化及び再結晶脆化を抑制するための手法として、3%のRe添加及び、Kバブルの分散に着目し、KドープW-3%Reを新たに作製した。また、KドープW-3%Reと同様の製造工程で作製した純W、KドープW、W-Re合金を参照材として作製し特性を評価した。 Kバブル分散による熱特性の変化は認められなかったが、3%のRe添加に伴う伝導電子の散乱効果による熱伝導率の低下が800℃以下の温度で認められた。 有限要素解析により、本研究で作製した各種W製モノブロックダイバータが核融合炉実機相当の熱負荷を受けた際の温度及び熱応力を調査したところ、20 MW/m2の熱負荷を10秒間受けた際のKドープW-3%Reの最高温度は純Wよりも200℃高くなり約2400℃となった。熱負荷により再結晶した領域の深さは、純Wでは約8mmであったのに対し、KドープW-3%Reの場合は約3mmであり、Kバブル分散と3%のRe添加によって、モノブロック内における再結晶領域の形成が大幅に抑制されるという結果が得られた。これは、純Wの再結晶温度がKバブル分散と3%のRe添加によって上昇しているためであり、結晶粒組織及び硬さの温度依存性を評価した結果から求められたKドープW-3%Reの再結晶温度は、純Wよりも約700℃高い、約1800℃であった。核融合炉プラズマ対向材料としてのW材料開発における問題点であった脆化耐性改善と熱特性低下のトレードオフ関係について、KドープW-3%ReはRe添加による熱特性の低下が認められるものの、それ以上にRe添加及びKバブル分散による再結晶脆化抑制の効果が大きいことが明らかになった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)