Project/Area Number |
14J05113
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
立山 憂 九州大学, 人文科学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 文理解 / 日本語 / 依存関係 / 事象関連電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、文理解における依存関係の構築過程について調べた。文において、ある要素Xが現れた場合に必ず他の要素Yが共起するという関係が成り立つとき、これらの要素間の関係を依存関係と呼ぶ。また、ここでは先に現れる要素を前出要素X、後に現れる要素を後出要素Yと呼ぶ。要素の入力のタイミングに着目すると、依存関係の構築過程は (i) 前出要素Xの入力 (ii) 前出要素Xが入力されてから後出要素Yが入力されるまでの間 (iii) 後出要素Yの入力 という、3つの段階に分けてとらえることができる。 本研究では、これら3つの段階のうち、(ii) 前出要素Xが入力されてから後出要素Yが入力されるまでの間の処理が、性質の異なる複数の依存関係の間で異なっているかどうかということについて調べた。日本語におけるfillerとgapの依存関係(filler-gap条件)、wh要素と疑問小辞の依存関係(wh条件)、呼応副詞タトエと述語形態テモの依存関係(タトエ条件)の3つについて、それぞれを含む文を理解する際の脳活動を観察する実験を行った。実験の結果、filler-gap条件とタトエ条件において持続的陰性波が観察された。この結果は、これまでの依存関係構築に関する先行研究における報告と一致するものであった。しかしながら、持続的陰性波は、filler-gap条件ではfillerの直後の語から生じ始めたのに対し、タトエ条件では、タトエの直後ではなく、タトエから2つ後の語から生じ始めた。さらに、wh条件でも陰性波が観察されたが、数語に渡って持続することはなかった。これらの結果は、異なるタイプの依存関係は、その性質によって異なる処理が行われているということを示している。このことから、後出要素の探索が開始されるタイミングの違いや、前出要素Xの文法的性質の違いが依存関係構築処理の違いをもたらす可能性について論じた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)