ケイ素のα効果に基づいた触媒的C(sp3)-H結合変換法の開発と合成化学への応用
Project/Area Number |
14J05249
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鳥越 尊 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 合成化学 / 結合活性化 / 遷移金属触媒 / 炭素-水素結合官能基化 / 不斉合成 / ヘテロ環化合物 / 有機ケイ素化合物 / 有機ホウ素化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
遷移金属触媒を用いた不活性なsp3炭素-水素結合の、高効率かつ精密な変換反応に基づく有機合成手法の開発をめざし研究を行った。平成28年度は、交付申請書研究実施計画に記載した、研究項目②「遷移金属触媒によるケイ素のα位C(sp3)-H直接変換反応の開発」を、ケイ素のα効果の本質解明に重点をおき実施した。平成27年度実施した、イリジウム触媒によるsp3炭素-水素結合の三重結合への分子内付加反応で得た知見を基に、sp3炭素-水素結合の二重結合への付加反応を検討した。ケイ素および他のヘテロ元素のα効果に着目し、ケイ素、炭素、酸素、および窒素に置換したメチル基の炭素-水素結合について、イリジウム触媒による炭素-炭素二重結合への分子内付加反応を検討した結果、窒素上メチル基の炭素-水素結合が最も効率よく反応することを見出した。三重結合への付加と同様に、本反応において顕著なケイ素のα効果は確認されなかったものの、特徴ある元素の効果について明らかとすることができた。sp3炭素-水素結合のボリル化においては、結合活性化段階を有利にする効果が得られたのに対し、今回のsp3炭素-水素結合の付加反応では、分子内の不飽和結合が挿入する段階に影響を与えているものと考えられる。また、光学的に純粋な軸不斉2,2'-ビアリール骨格を有する二座リン配位子を用いることで、副反応が抑制され目的物が収率よく得られるとともに、エナンチオ選択的な付加が達成できることを明らかとした。本知見を基にして、2-(アルケニル)-N-メチルアニリン誘導体から、不斉四級炭素中心を有するジヒドロインドール誘導体を高収率・高エナンチオ選択的に合成する手法を確立した。以上の成果は、普遍的に存在するsp3炭素-水素結合を触媒的に高効率で変換する方法論確立に有益な知見であり、精密分子変換手法の発展に資すると考えられる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)