多孔質媒質中の二重拡散対流を記述する方程式系の数学的解析
Project/Area Number |
14J05316
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Mathematical analysis
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
内田 俊 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 二重拡散対流現象 / Brinkman-Forchheimer方程式 / 非圧縮性粘性流体 / 非単調摂動理論 / 時間周期問題 / Large Data / 大域アトラクター / 指数アトラクター / Brinkman-Forchheimer 方程式 / 非有界領域 / 非線型現象 / Soret効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
二重拡散対流現象とは,流体内の熱・溶質が空間的に不均一である時に生じる,通常の拡散過程よりも複雑な現象の総称である.多孔質媒質中における非圧縮性粘性流体の二重拡散対流現象を記述する方程式系に対し,本年度我々は以下に挙げる結果を得た. (1) H1空間におけるアトラクターの構成:外力項が時間に依存しない場合に対し,次元が4以下の有界領域上における方程式系から生成される力学系に,ソボレフ空間H1における大域アトラクター及び指数アトラクターが存在することを示した.H1空間におけるアトラクターの構成には,各時刻における解のH2ノルム評価が必要となるが,我々はこれを,H. Brezisによる抽象論の,解の正則性に関する補題を修正・適用することで導出した.この補題の元々の証明では,作用素の極大単調性が巧妙に用いられるため,摂動項を加えても成立するという事実は,発展方程式論の観点からすれば非常に興味深い結果である.またこの方法は,流体現象を表す方程式系に対する解の正則性を議論する際の1つの手がかりを与えるものであると考えられる. (2) 全空間領域上における時間周期解の構成:空間次元が3または4である全空間領域上における時間周期問題が,Large data(外力項に小ささの条件を課さない)の下で可解性を持つことを示した.ここではまず近似解として,領域を半径nの開球とした場合の時間周期解をLarge dataの下で構成する.その後近似解のnに対する一様有界性を導出,n→∞における収束性を議論することで全空間領域上の時間周期解を構成した.非有界領域上における非単調摂動項付き非線型放物型方程式の時間周期問題に対するLarge dataの下での可解性について言及した先行結果は非常に少ない為,この結果は非線形偏微分方程式の時間周期問題に対する一つの新しい知見を与えることに成功したと言える.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)